おいしく水を飲むために、温度にこだわる

Close-up of sparkling water being poured from a bottle into a glass with bubbles visible.

水飲み健康法をルーティーンにするのであれば、どうせなら水をおいしく飲みたいもの。そのおいしさに密接に関係するのが水の温度なのです。

ポイント1 冷蔵庫の野菜室に保存する

5~7℃設定された野菜室に保存しておいた水なら、水が冷えすぎることなく、取り出してすぐに飲むことができる。

ポイント2 ミネラルウォーターは常温で

ミネラルウォーターの特徴であるまるやかな甘みを味わいたければ常温で飲むのがベスト

おいしいのは5~12℃だが冷蔵庫で冷やしすぎはNG!

のどが渇いたとき、何を飲みますか?いくつかの選択肢のなかから水を選ぶ機会が増えれば、水飲み健康法の効果は上がります。

ポイントは水をおいしくすることで、そのカギを握るのが温度です。味覚は人によって違い、心地良いと感じる温度も違いますが、一般に人が心地良いと感じる水の温度は5~12℃とされます。1~5℃に設定されていることの多い冷蔵庫に長時間入れた水は冷えすぎてしまいます。冷たすぎる水は体を冷やすこともマイナスの要素です。冷蔵庫から出した水をすぐに飲むのではなく、コップに移して少し待てば、夏場ならすぐに適温になります。

5~7℃に設定されている野菜室に水を保存しておくのも良い方法です。冬場は少し高めの温度が適しています。暖房の状況にもよりますが、常温(15~17℃程度)でもおいしく感じられるでしょう。

おいしい水の要件

水質項目要件値内容
蒸発残留物30~200mg/リットル量が多いと苦み・渋み等が増し、適度に含まれるとコクのあるまるやかな味となる
硬度3~30mg/リットル水にさわやかな味を与えるが、多いと刺激が強くなる
遊離炭酸3~30mg/リットル水にさわやかな味を与えるが、多いと刺激が強くなる
過マンガン酸カリウム消費量3mg/リットル以下不純物や過去の汚染の指標であり、量が多いと水の味を損なう
臭気度3以下水源の状況によりいろいろな臭いがつくと不快な味がする
残留塩素0.4mg/リットル以下水にカルキ臭を与え、濃度が高いと水の味を悪くする
水温最高20℃以下水温が高くなるとおいしくなく感じる 冷やすとおいしく感じる

水の種類別 おいしい水の温度の目安

水の種類
軟水7~12℃15~18℃
硬水7~10℃12~15℃
炭酸水年間通じて7~12℃

軟水の甘みは常温で味わい硬水はほど良い冷たさで!

ミネラルウォーターの持つ味わいは、主に甘みと苦みです。人間がもっとも甘みを強く感じるのは体温と同じ36℃程度で、温度が下がるにつれて甘みは感じにくくなります。

軟水に特徴的なまろやかな甘みを味わうには、常温で飲むのも良いでしょう。一方、硬度の高い水は、マグネシウムの苦みを感じやすいものです。苦みは温度が低いほど強く、高くなるにつれて感じにくくなります。硬水を冷やしすぎると苦みが強調されますから、ほど良い冷たさを見つけましょう。

個人差はありますが、炭酸水はやや冷やしたときにさわやかなおいしさが感じられます。空気に触れると炭酸は抜けていくため、冷蔵庫で冷えすぎた炭酸水の温度を上げるには、ボトルを開栓せずに室温で調整するのがコツです。季節で違うおいしい水の温度の目安を知っておきましょう。