1日に必要な水分摂取量とは!?体から出ていく水と入ってくる水

Close-up of sparkling water being poured from a bottle into a glass with bubbles visible.

私たちは日々、排尿や発汗、呼気などで一定量の水分を体外へ排出しており、生きていくためにはそれと同等量の水分を摂取する必要があります。

成人が1日に体外へ排出する水

  • 全体で約2.5リットル
  • 尿や便 約1.5リットル

健康な大人の1日の排尿量は、体重1kgあたり20~ 25ミリリットル。体重60kgだと1日1200~1500ミリリットル。便から排出される約100ミリリットルを合わせて約1.5リットルになります。

  • 汗・皮膚蒸発 約0.5リットル

暑いときや運動をして体温が上昇したときは、汗をかいて体から熱を逃がし体温を下げます。また、皮膚の表面からも水分が常に蒸発しています。

  • 呼気 約0.5リットル

ガラスに息を吹きかけるとガラスが曇るように、肺から体外に吐き出す空気(呼気)にも水分が含まれています。

体から水が失われるのは生命活動をしている証し

水は体内を循環し、1日に約2.5リットルが排出されますが、その方法はさまざまです。

健康な人の尿は1日に1200~1500ミリリットルで、総排出量の約半分を占めます。便とともに出ていく水分は約100ミリリットルです。肺や気道は常に湿っていて、ここの水分が呼吸によって約0.5リットル出ていきます。同じく約0.5リットルの水分が出ていくのが皮膚で、汗をかくだけでなく、皮膚の表面からも常に蒸発しています。これらを合計すると約2.5リットルになるのですが、季節や活動量などによつて排出量は変わります。暑い夏や激しく運動をしたときは1時間に1リットル以上の汗をかく場合もあります。

尿や便、汗は老廃物の排出、汗は体温調整など、体から水が失われるということは生命活動をしていることの証しです。水を排出することの大切さを意識しましよう。

成人が1日に摂取する水

  • 全体で約2.5リットル
  • 食べ物 約1リットル

みそ汁やスープなどの汁物の水分に加え、果物、野菜、ごはん、パスタ、肉。魚類などの食品にも思った以上に水分が含まれています。

  • 飲み物 約1リットル

水、お茶、コーヒー、ジュースなどの飲み物から摂取する水分量は約1リットル。意識していないと、1リットルを切ることも。

  • 体内でつくられる水 約0.5リットル

食べ物を分解してエネルギーに変えるときの化学反応によって水分が生成されます。これを「代謝水」または「燃焼水」といいます。

汗を多めにかく時期には飲み物だけで1.5~2リットル摂るように!

体内から失われた水分は補う必要があります。飲み物以外からも私たちは水分を得ていて、意外と多くの水分を摂っているのが食事です。ごはんやバン、野菜、肉、魚、みそ汁、スープなど、ほとんどの料理や食品には水分が含まれているので、1日3食きちんと食べれば、約1リットルの水分を補うことができます。

食べ物に含まれる糖質、脂質、たんぱく質などが体内で化学反応していく過程は栄養素によって異なりますが、最終的にエネルギーになる際は、二酸化炭素と水に分解されます。こうしてつくられる水の量は約0.5リットルです。失われる約2.5リットルからこれらを差し引くと、1日に約1リットルの水分を飲み物で補給すれば足りる計算です。

しかし、汗を多めにかくなどすれば水分不足を招くため、飲み物からは1.5~2リットルの水分を補給するようにしましよう。